2026-05-02 13:13

宝翅迫りて獣王の前に出る

【ほうしせまりてじゅうおうのまえにでる】

欲にとらわれ、周りが見えなくなること。そして自滅する、というニュアンスがある。

「宝翅」はリーン、「獣王」は、アルナディールの呼称。

原語(ルグディール語)では、「王・権力者」と「手に入れる」が同じ単語であることから、「(リーン)を手に入れよう」として「王(獣王)」の前に出る(ルグディール文明では、平民が単独で王と一対一で対面した場合には死罪、という法があった)という皮肉を効かせた言葉遊び表現となっているため、日本語訳では、「王・権力者」を連想させる言葉「奉仕(ほうし)」と同じ発音のリーンの呼称「宝翅(ほうし)」とし、「手に入れる」を「迫る(リーンに近づき、もう少しで手に入る)」として、「奉仕を迫る」というニュアンスを感じさせるようにしてみた。

訳注

リーン

シルエットがリズディール類(竜鳥)に酷似している為、「小さなリズディール」とも呼ばれる虫。

セレンディール文明以前のレゴールなどでは、ステータスシンボルとして貴族や富裕層に絶大な人気があり、一匹を入手するために豪邸を建てられるほどの巨額を費やした。

この為、リーン類専門のハンターもいたが、リーン・ハンターの多くは命を落としたり破産したりするなど、悲劇に見舞われていたことでもよく知られている。そして、その多くは命を賭けねば生涯、悲惨な暮らしから逃れられないような社会的弱者であった。

そういった歴的背景からリーンには、欲望や虚栄心、富、熱狂、また、それらによる破滅といったイメージがあり、文学や美術、ことわざなどに象徴として用いられる。

アルナディール

ルグディール大陸に生息する、全長20mほどになる超大型肉食獣。古代より、強さや勇猛さの象徴として、武器や防具、建物の装飾、絵画などの題材とされてきており、アルナディールの恐ろしさ、生態系の頂点にいることを表した「獣王は万死の産物」という言葉は、ルグディール文明よりも更に古の時代から伝わってきたとされる。

「威嚇知らず」など、様々な呼称で呼ばれてきた。