レルンに乗ってアルナディールと口論する
【れるんにのってあるなでぃーるとこうろんする】
強者の庇護の下で、本来なら対等に扱ってもらえない相手と対等な気になること。そしてそのことに気付いてもいない、というかなり強い侮蔑のニュアンスを含む。
アルナディールと対等なのはレルンであって、乗っている者ではない、の意から。
訳注
レルン
陸上最大級の草食性動物。非常に暖かく丈夫で肌触りの良い、良質な毛が一頭から大量採れるため、古代から飼育されてきた。
レムンとの極めて緊密な共生関係(レムンがレルンの幼獣の世話をし、レルンはレムンを天敵から守る)が古の時代よりよく知られ、その関係を題材とした神話や民話、詩や音楽、美術や工芸などが作られ賞賛される一方、その生態を利用して、生きたレムンの四肢を切断するなどして苦痛、恐怖の悲鳴をあげさせ、これをきいて凶暴化して向かってくるレルンを銃や矢で撃ち、剣や槍でとどめを刺すことをスポーツと称した、かつては実在したという事実を認めるにも人類として苦痛と恥辱を感じずにはいられない醜悪且つ残虐な蛮行も、セレンディール文明が誕生するまで続けられてきた。
その人禍およびレルンとレムンの関係性が、現在まで続く、史上唯一の世界統一文明であるセレンディール文明誕生の礎となったことを直接表す、あるいは含意することわざが、セレンディール文明誕生以後に生まれたものには多い。

アルナディール
ルグディール大陸に生息する、全長20mほどになる超大型肉食獣。古代より、強さや勇猛さの象徴として、武器や防具、建物の装飾、絵画などの題材とされてきており、アルナディールの恐ろしさ、生態系の頂点にいることを表した「獣王は万死の産物」という言葉は、ルグディール文明よりも更に古の時代から伝わってきたとされる。
「威嚇知らず」など、様々な呼称で呼ばれてきた。
アルナディールの大きな特徴である、頭部にある奇妙な形をしたものは、角のように見えるため、多くの人に角と呼ばれてきた(現代でもそう呼ぶ人は多い)のだが、実はトサカであり、基本的には、雌へのアピールのための飾りであるが、硬く、また、鋭い刃状になっているので、小さな獲物を素早く仕留める時に、武器として使うこともある。ただし、同種やヴァルドディール類、レルンといった超大型生物相手の場合は、もろすぎてとても戦いの武器にはならないので、使わない。
この「角」は、古来、特にルグディール文明時代では、入手が非常に困難な、希少価値の極めて高いもののたとえになるほどで、もし手に入れれば、平民が他の方法では絶対に得られることのない莫大な富を手にすることができた。
世界横断都列車ルグディール駅前に、世界唯一のアルナディール専門の博物館である、アルナディール博物館があり、骨格や実物大の解剖学模型、実物大アニマトロニクス、アルナディールに関する工芸品や美術品などが展示されている。
