野獣の王対策にサクサク柵立てよの知欠く愚策に泣く泣く作柵
【やじゅうのおうたいさくにさくさくさくたてよのちかくぐさくになくなくさくさく】
たとえ無能な指揮官、お粗末な愚策であっても、黙って従わねばならないことの理不尽さを表した波言句(なみのごとく)。
古より「野獣の王」と呼ばれ、最大最強の捕食生物として恐れられてきたレムールの対抗策が、ただ柵を作るだけ、ということから。
「レムール対策は作柵」「作柵の策」「作柵対策」が波言句(なみのごとく)として作りかえられたもの。
訳注
レムール
「野獣の王」と呼ばれる最大最強の陸上肉食動物。
古代より数多の神話や伝説、文学や歌、美術品などでその圧倒的な強さ、美しさを称えられ、またその恐ろしさが伝えられてきた。
個体数は非常に少ないが、遭遇すれば死は確実と言われ、「絶対の死」の象徴にもなっており、レムールに滅ぼされた民族や村なども実在する。
レムールには気品や気高さ、誇り高さといったイメージもあり、王族や貴族の紋章などにもよく用いられていた。
波言句(なみのごとく)
発音が同じ、あるいは韻を踏んだ言葉を連ねて調子よく唄う、リューレル文明時代から広く親しまれてきた言葉遊び。
寄せては返す波のように、同じ言葉あるいは似た発音の言葉が波状に続き、最後に波が岩に当たって大きく弾けるように「結」で締める、という形式が基本。
セレンディール文明誕生後、世界中に伝播し、各地域のことわざや歌(歌詞の一部)、格言や名言などが波言句として作りかえられる遊びが流行して定着し、言葉の世界を更に豊穣なものとした。
元からあった言葉が波言句として作りかえられた例
「見るなの立て札見る人増やす」→「見るな見るなはみるみる見る人増やす」
「貸すほどカスが寄る」→「貸すな貸すなますますカスが寄る」
「次回続きの自壊」&「過ぎたる自戒は自壊になる」→「次回の次回の自戒は自壊」