レナル・セルーディス移し

【れなる・せるーでぃすうつし】

常人には理解できないほどの情熱を、ある一点の対象に注ぎ込むこと。

レナル・セルーディスは、古の時代から奏で伝えられてきた、世界で最も有名な曲(旋律)《太古から》に心底惚れ抜き、生涯を《太古から》の変奏曲作曲に費やし、1万3000曲もの作品を生み出したことで知られる作曲家。

訳注

レナル・セルーディス

レヴァティスの作曲家。「《太古から》博物館」創設者。

世界で最も古くから知られ、最も有名な曲(旋律)である《太古から》。ルグディール族の音楽洞で、セレンディール文明誕生時と同時に演奏開始され、今現在も一瞬たりとも途切れることなく奏でられ続けていることでも知られるこの名曲に心底惚れ抜き、生涯を《太古から》の変奏曲作曲だけに費やし、1万3000曲もの作品を生み出した。

また、《太古から》専門の博物館である「《太古から》博物館」を創設した。

レナル・セルーディスによる《太古から》の変奏曲は、世界横断都列車公園、超高速列車「レンディール」列車内や駅、セレンディール図書館「知の回廊」、竜禍記念博物館「鎮魂の回廊」など様々な場所で採用され、現在でも多くの人々に愛され続けている。

自伝『太古からの旋律と共に ─ レナル・セルーディス自伝』にて、ジェルド・ルードル賞を受賞。

《太古から》

ルグディール文明時代、ラヴェニール文明時代、またはそれ以前、有史以前から連綿と演奏され続け、伝播してきた、世界最古の歴史を有し、「最古の音楽」「宇宙の旋律」「竜の音楽」など様々な呼び名を持つ最も有名な曲と言われる曲(旋律)の総称。

この旋律は現在も、無限とも言えるほどに数多の編曲をなされ、世界中で演奏されている。特に知られているものとして、セレンディール文明誕生時から、今まさにこの瞬間まで、ただの一瞬たりとも途切れることなく演奏され続けているルグディールの音楽洞の儀式がある。

《太古から》という曲名は、元になったルグディール族の竜と先祖を讃える儀式が由来であるという説が最も有力。ルグディール語では、「竜」と「(膨大な)時間」は同じ単語であること、先祖を讃える内容から、《太古から》という曲名として伝えられていったのではないかとされている。

ルグディール神話やラヴェニール神話をはじめ、世界中の神話の中でもこの曲(旋律)に言及した部分が数多くあり、この曲は、宇宙の全てを飲み込み、新たな世界を再創造するとされるセレンディール竜そのものなのだという。かなり抽象的な表現で故に現代人には理解が困難で、多くの哲学者や宗教学者、音楽学者などにより、様々な解釈がなされているが、決定的な結論は出ていない。

《太古から》に関連して最も有名な音楽家に、この旋律に心底惚れ抜き、生涯を『太古から』だけの変奏曲作曲に費やして1万3000曲もの作品を生み出し、また「《太古から》博物館」を創設したレナル・セルーディスがいる。

セレンディール文明創始者ラヴェニールが、人類に殺された動物たちへの鎮魂の為に作曲した曲であり、人禍記念博物館にて、ルグディールの音楽洞と同様、創立した瞬間から現在まで一瞬たりとも途切れることなく、専任の演奏者たちにより心を込めて奏で続けられている、セレンディール文明を象徴する曲《動物たちへの鎮魂曲》の間奏部分は、《太古から》の旋律となっていることもよく知られている。

「○○移し」

「○○移し」という表現は、ラヴェニール文明時代の、絶対美を表す言葉「夕移し」から派生したものであるとされており、史上初の世界統一をなしたセレンディール文明誕生直後に起こった、世界規模の怒濤とも言える文化交流の中で多くの派生語を生んだ。

すでに馴染んでいる事象や固有名詞と簡単に組み合わせて、誰にでも意図が伝わりやすく、シンプルかつ調子良く語尾をしめる造語をしやすいことから、現在でも(粗製濫造気味に)造語され続けている。実際、「何でも移し」(安直な発想の意)など、この「移し」を利用した造語自体を揶揄することわざもあるほど。

特に多いのが、セレンディール文明誕生以前の有名な人物名との組み合わせで、由来となったラヴェニール文明時代には、個人名との組み合わせ表現は見られないことから、その差異が研究対象になるなど注目された。