ザイド・ブラドゥー移し

【ざいど・ぶらどぅーうつし】

金儲けのためなら何でもする奴、の意。

ザイド・ブラドゥーは、誰もが嫌がる、何の役にも立たないと思われていたグムーヴを拷問用の道具として使うことを思い付き、管理込みで貴族に売り込んで財を成した商人。金になることなら、いかなることでも躊躇せずに手を出したことから、「金の為なら手段を選ばない」ことの代名詞的な人物となっている。

訳注

ザイド・ブラドゥー

パディアの商人、犯罪者。

誰もが嫌がる、何の役にも立たないと思われていたグムーヴを拷問用の道具として使うことを思い付き、管理込みで貴族に売り込んで財を成した商人。この拷問は「刺飲」「醜刺飲食」などと呼ばれ、歴史上、最も残虐な拷問のひとつとして有名。

金を儲けるためなら何でもし、しかも得た莫大な財産を、「人々を不幸にすること」「社会を悪化させること」自体を目的として惜しげも無く使ったことから、「金儲けの為なら手段を選ばない」「社会的憎悪を抱いた人物」「不幸により精神が歪んでしまった人物」の代名詞的存在となっている。

幼い頃は貧しいながらも、優しい両親と仲の良い妹弟に囲まれ、幸せな家庭であったようだが、少年時代に、その家族を全て事故で失い、しかもその加害者たちは裕福であったことから、多額を費やして無罪を勝ち取った。ザイド・ブラドゥーが社会への激烈で極端なまでの憎悪と抱くようになったのはこの時からであり、後にこの加害者達は全員、拉致され、凄惨な拷問をされた上で殺害されている。

あまりにも激烈且つ異様な生き様から、ザイド・ブラドゥーを由来とした「ザイド・ブラドゥーの商法」「ザイド・ブラドゥー移し」「グムーヴを売る」など、多くのことわざや慣用句などが生まれた。

グムーヴ

「この世で最も醜悪な生物」「不快さを詰め込んで造るとこうなるという見本」「人類を罰するために神が放った生物」などと言われるほどに、人間にとっては気持ちの悪い外見に、悪臭や毒棘などを併せ持つ大型の虫。

身にも毒があるため、食用にも出来ず、農作物も荒らすため、とにかく、厄介な生物として忌避されてきた。

一般的に、「醜さ」「厄介者」の代名詞のような存在として認識されている。

「醜刺「醜臭棘刺」」「無良」など、多くの呼び名がある。

「○○移し」

「○○移し」という表現は、ラヴェニール文明時代の、絶対美を表す言葉「夕移し」から派生したものであるとされており、史上初の世界統一をなしたセレンディール文明誕生直後に起こった、世界規模の怒濤とも言える文化交流の中で多くの派生語を生んだ。

すでに馴染んでいる事象や固有名詞と簡単に組み合わせて、誰にでも意図が伝わりやすく、シンプルかつ調子良く語尾をしめる造語をしやすいことから、現在でも(粗製濫造気味に)造語され続けている。実際、「何でも移し」(安直な発想の意)など、この「移し」を利用した造語自体を揶揄することわざもあるほど。

特に多いのが、セレンディール文明誕生以前の有名な人物名との組み合わせで、由来となったラヴェニール文明時代には、個人名との組み合わせ表現は見られないことから、その差異が研究対象になるなど注目された。