ヴルーグ移し
【う゛るーぐうつし】
外見から受ける印象と、実際の性格がまったく異なること。
訳注
ヴルーグ
レスターン森林湖のみに生息する、ユーモラスなシルエットにそぐわない鋭い眼つきがアンバランスで面白い水棲生物。
眼つきから受ける印象とは全く正反対と言ってよいくらいに穏やかな性質であるため、ヴルーグを題材にした言葉や物語には、「見かけと中身が異なる」という内容のものが多い。
また、水棲生物でありながら泳ぎがお世辞にも上手いとは言えず、その不格好で珍妙な泳ぎ方、そして時にはそのヘンテコな外見を作っている大きな角やトゲなどが流木に引っかかり、溺れ死んでしまう個体もいるなど、とにかく「不器用」な印象もまた、ヴルーグが大昔から人々に親しまれ、愛されてきた理由であることは、ことわざにも「不器用だが誠実な、愛すべき人柄」という意味合いのものが多く残されていることからも明らかであろう。
この珍妙な外見や厳しい自然界の野生生物とは思えないような「不器用」さなど、ユニークさの代名詞的存在である、レスターン森林湖の人気者ヴルーグは、古来より、その生息地をはるかに離れた地域でも、絵や工芸品、民話などが作られ、それらを通して、愛されてきた。

「○○移し」
「○○移し」という表現は、ラヴェニール文明時代の、絶対美を表す言葉「夕移し」から派生したものであるとされており、史上初の世界統一をなしたセレンディール文明誕生直後に起こった、世界規模の怒濤とも言える文化交流の中で多くの派生語を生んだ。
すでに馴染んでいる事象や固有名詞と簡単に組み合わせて、誰にでも意図が伝わりやすく、シンプルかつ調子良く語尾をしめる造語をしやすいことから、現在でも(粗製濫造気味に)造語され続けている。実際、「何でも移し」(安直な発想の意)など、この「移し」を利用した造語自体を揶揄することわざもあるほど。
特に多いのが、セレンディール文明誕生以前の有名な人物名との組み合わせで、由来となったラヴェニール文明時代には、個人名との組み合わせ表現は見られないことから、その差異が研究対象になるなど注目された。